第44回入野賞受賞作品である、カテリーナ・ディ・チェッカ(イタリア)作曲の「ラ ヴェリタ リキュルヴァ」の 日本初演、並びに受賞式を軸に、審査員を務める板倉が、惜しくも受賞を逃したものの、その音楽に印象付けられた二作品、ジャン・パトリック べザングラン(フランス)作曲の「Konohana」、久保哲朗(日本)作曲の「かぎろひうつろふII」に加えて、入野禮子氏が生前好まれていた入野義朗作品で東京シンフォニエッタの編成に適合するものを、ご令嬢、現、入野賞審査員からご教示いただき、プログラミングを行った。これらの作品により、入野義朗の音楽を軸に、その美学を継承する作曲家による審査の傾向を俯瞰し、同時に選に洩れた作品の質の高さから「入野賞」が海外で知られている理由も知らせたいと考える。また偶然ではあるが、久保哲朗「かぎろひうつろふI」この作品は大管弦楽の作品だが、板倉がその初演に携わったため、奇しくも近年の作曲界では稀な「連作」の演奏となる事にも大きな意義があると考える。

Caterina Di Cecca

ローマを中心に活躍しているイタリア人作曲家。トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団、トスカーナ管弦楽団等に演奏され、ヨーロッパ各国及び米国、メキシコ、フィリピンなど世界各地で演奏されている。Unamimesl作曲コンクール、SIAE Classici di Oggi 2018/2019等多数入選。オールドバラ音楽祭、ミラノ国際博覧会(2015)等から委嘱を受けた。2015年はスピラノ・バンナ芸術財団に、2022年はミズーリ大学で開催されたミズー国際作曲家フェスティバルに招待された。(画像:informatia-zileiオンラインより)

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Jean-Patrick Besingrand

米ワシントンとニューヨークを拠点に活動するフランス人作曲家。幼少期よりロックやヘビーメタルを演奏し、音色的な追求と対照的に進化する音の風景を表現することを試みている。フランス国立ボルドーアキテーヌ管弦楽団、Les Percussions de Strasbourg等に演奏され多数受賞。ボルドー大学で音楽学の修士号、ボルドー音楽院でディプロマ、米カーネギーメロン大学でAdvanced Cerificate、CUNY大学院で博士号を取得。Tesselat作曲集団の共同創設者・芸術監督。ArtchipelとBabel Scoresより出版。(画像:出版社HPより)

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久保哲朗

東京藝術大学及び同大学院作曲専攻修了。文化庁新進芸術家海外研修制度研修員としてイタリアのミラノ音楽院、キジアーナ音楽院にて研鑽を積む。第86回日本音楽コンクール第1位及び三善賞受賞、Premio del Conservatorio di Musica"G. Verdi"第2位。これまでにEnsemble REAM、東京交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団等に演奏されている。室谷章、吉本隆行、西岡龍彦、川井學、小鍛冶 邦隆、Gabriele Manca、Salvatore Sciarrino、Riccardo Piacentiniの各氏に師事。洗足学園音楽大学、東京音楽大学非常勤講師。(画像:洗足学園音楽大学HPより)

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入野義朗

1921年ウラジオストクに生まれる。東京帝国大学(現東京大学)在学中に作曲を諸井三郎に師事。「新声会」に発足時より参加。ルネ・レイボヴィッツ著「シェーンベルクとその楽派」を基に十二音作曲技法を研究。日本で初めて十二音技法による音楽「7つの楽器のための室内協奏曲」を作曲。桐朋学園大学音楽学部教授や理事を歴任。尾高賞、毎日音楽賞、ザルツブルク・テレビ・オペラ賞等受賞。1980年没後、従五位勲四等旭日小授章が追授された。(画像:©︎入野賞より)

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CAST

| 出演メンバー |

EXTRA MUSICIAN

| 助演 |

サクソフォーン

小沼理恵

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主催:
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助成:
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公益財団法人 三菱UFJ信託芸術文化財団
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