作曲コンクールは世界各地で行われているが、本選において実演を伴うもの、また譜面審査のみによるものと二分されている。聴覚の芸術である音楽において、譜面審査は可能かという問題提起を行いたい。すなわち演奏行為と作曲行為の関係性において、観念的音像と実際の音像の差異をどのように責任を持って審査して行くのか、果たしてその方法論は正しいのかという疑問を持った。聞きたかった作品、聞かれなかった作品と言えよう。特に日本音楽コンクール作曲部門本選会での演奏審査が廃止されてから数年経つが、その結果従来とは異なった結果が生じていると考える。ここで、その事に警鐘を鳴らし、耳で聞くという音楽芸術の根本に戻り、その復権を図りたい。
Marco Longo
イタリア、トレント出身の作曲家。トレント音楽院とサンタ・チェチーリア音楽院でI・Fedeleに師事。キジアーナ音楽院、ブレシアのロマニーニ財団、ボローニャのフィルハーモニック・アカデミーでの作曲コースを受講。ISCM世界音楽の日々(北京)、Mise-en Festival(ニューヨーク)等の音楽祭で演奏されており、国家芸術賞、ヴァレンティーノ・ブッキ賞(ローマ)、入野賞など数々賞を受賞。アンサンブル「MotoContrario」を創設し、ピアニストを務めている。(画像:個人HPより)p>
Emre Eroz
トルコ出身。様々なジャンルの音楽や現代美術からインスピレーションを得て、発音形態や単一音素材、その摩擦から派生する様々な音の可能性を探究。第16回サンリバー賞受賞(第1位、中国成都)。スペクトラルカルテット、オルクナルアンサンプル等と共同作業を行う。スイスやシカゴのアンサンブルより委嘱を受ける。クララ・ランノッタ、ベアト・フラー、B・マントバーニ等に師事。パリ国立高等音楽院修士課程在籍中。(画像:SoundCloudより)p>
室元拓人
京都市生まれ。東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。同大学院音楽研究科修士課程作曲専攻在学中。安宅賞、同声会賞受賞。2020年「一柳慧プロデュース フラックス弦楽四重奏団来日公演」において自作が演奏された。第37回現音作曲新人賞、第90回日本音楽コンクール作曲部門第3位、第11回JFC作曲賞入選、武満徹作曲賞第1位。平松良太、小倉啓介、鈴木純明の各氏に師事。(公財)クマ財団5・6期生。(画像:クマ財団より)p>
黛敏朗
東京音楽学校(東京藝術大学)で橋本國彦、池内友次郎、伊福部昭等に師事。パリ国立高等音楽院留学後、ミュージック・コンクレートや日本初の電子音楽を手がけた。53年川地寸志、伊玖磨と「3人の会」を結成。吉田秀和等と「二十世紀音楽研究所」を設立。テレビ番組「題名のない音楽会」の企画、出演を行う。第7回尾高賞、第15回尾高賞を受賞。ISCM入選(昭和31、32、38年)。毎日映画コンクール音楽賞、毎日演劇賞、ブルーリボン賞、仏教伝道文化賞、紫綬章。(画像:出版社HPより)p>
CAST
| 出演メンバー |
私たち「東京シンフォニエッタ」のサイトにようこそ。このサイトで私たちの活動をご紹介すると同時に、私たちの一番大事なメンバーについてもご紹介しています。一人一人のメンバーが現代の作品に対して真摯な姿勢、高い見識を持って30年取り組んできています。メンバーそれぞれの素晴らしい演奏のおかげで成り立っている私たちの演奏会に是非いらして聴いてみて体感してください。
東京藝術大学附属音楽高等学校を経て東京藝術大学音楽学部卒業。フランス政府給費留学 生として渡仏し、パリ市立音楽院、パリ国立高等音楽院を卒業。故アンリエット・ピュイ グ=ロジェ氏から深い薫陶を受け、現在の多彩な演奏活動の礎を築いた。クラリネット奏 者として東京都交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団等と共演。1996年横浜の第三回 神奈川芸術フェスティバルで西村朗作品により指揮デビュー。以後、現代作品を中心に、 活発な指揮活動を行っている。これまでに、サントリー・サマーフェスティバル、サイトウ・キネン・フェスティバル松本、オーケストラアンサンブル金沢定期公演、プレゾンス音楽祭(フランス)、ミュージック・フロム・ジャパン(ニューヨーク)、現代音楽アスペクト(カーンフランス)等、国内外の音楽祭に招聘されている。
指揮者としてのレパートリーは広範囲に渡り、特に現代作品の演奏には各方面から高い評価を得ている。2016年は、ボルドー・アキテーヌ国立管弦楽団定期公演を客演指揮、また、サントリー・サマーフェスティバルのプロデューサーを務め2公演の指揮を行った。
2001年より東京シンフォニエッタ音楽監督就任。第18回中島健蔵音楽賞を受賞。1997年度、1999年度、2015年度日本音楽コンクール委員会特別賞を受賞。国立音楽大学客員教 授。ボルドー・ヌーヴェルアキテーヌ高等音楽舞踊学院教授。
東京藝術大学卒業。これまでにフルートを西郷昌代、小泉剛、佐久間由美子の各氏に、室内楽を山本正治氏に師事。東京ゾリステン、アンサンブルコルディエにソリストとして出演。宮崎国際音楽祭、北九州国際音楽祭、草津国際音楽アカデミー&フェスティバル、ラ・フォル・ジュルネなどの音楽祭に参加。2000年より東京シンフォニエッタのメンバーとして同時代の作品初演に多数携わる。2012年〜2016年新日本フィルハーモニー交響楽団契約団員。現在、東京シンフォニエッタ、トリトン晴れた海のオーケストラ、エロイカ木管五重奏団各メンバー。2022年より日本フィルハーモニー交響楽団フルート奏者。
ひとこと
『質の高い演奏がお届けできるように精進いたします。』
2000年より東京シンフォニエッタメンバーとして、 世界各地の音楽祭に出演し数多くの日本初演、世界初演に携わる。
チェンバーミュージックハウス第8回演奏会にてフランセ「オーボエとオーケストラのための花時計」同第15回演奏会にてオネゲル「フルート、コールアングレと弦楽のための室内協奏曲」を演奏。
東京シンフォニエッタ第54回定期演奏会にて西村朗「オーボエ協奏曲 迦楼羅」を邦人初演。
阪逸郎、辻功の各氏に師事。
ひとこと
『現代音楽を気楽に楽しんで頂けるよう演奏していきたいと思います。』
埼玉県立伊奈学園総合高等学校芸術系音楽専攻を経て、フェリス女学院大学音楽学部卒業。 東京シンフォニエッタ欧州公演、サントリーサマーフェスティバルを始めとする様々な公演、レコーディングに参加。全音楽譜出版社主催「四人組とその仲間たち」に於いて、《西村朗:樹霊III》を初演。2020年フランスパリにて、ヴァンドレン、全音楽譜出版社主催の収録に参加。クラリネットを西澤春代、板倉康明の各氏に師事。現代奏造Tokyo、東京シンフォニエッタ クラリネット奏者。
ひとこと
『現代の音楽作品を後世に引き継ぎ、その魅力を伝えること、自分のできる限りのことを果たし今後の可能性を広げたいと思います!』
武蔵野音楽大学卒業、同大学大学院修了。在学中同大学管弦楽団のメンバーとしてヨーロッパ公演に参加。同学内選抜を経て大学卒業演奏会、ヤマハ新人演奏会、に出演。2001年東京シンフォニエッタに入団後は数々の日本初演、世界初演に携わり、パリ、アムステルダム、カイロ、ヴェネズエラ等海外公演に参加。第84回日本音楽コンクール委員会特別賞受賞。
ひとこと
『これからもTSで挑戦し続けます!』
1974年東京藝術大学入学、同年、第43回日本音楽コンクール管楽器部門、第一位入賞。1978年プラハの春国際コンクールで第5席入選、1979年ミュンヘン国立音楽大学入学、P.ラッヘンマイヤー氏に師事。1980年カッセル国立歌劇場管弦楽団に入団、1981年ツーロンとジュネーブの国際コンクールで入選。ボルドー音楽祭で銅メダル受賞。1985年帰国。1993年東京シンフォニエッタ創設に参加。1997年指揮活動を開始、ソリスト、指揮者としてメキシコ3都市を訪れ、1998年から2004年まで東京室内管弦楽団の指揮者を務める。
2021年、第49回東京シンフォニエッタ定期演奏会で、A.Joliveの2つのトランペット協奏曲を演奏。専門誌パイパーズに二か月連続でインタビュー記事が掲載された。
ひとこと
『これまで、数々の室内楽作品を演奏して来ましたが、これからは、トランペットとアンサンブルのための現代音楽を取り上げて行きたいと思っています』
広島生まれ。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学器楽科を卒業。卒業時に同声会賞を受賞、同声会新人演奏会に出演。第1回日本トロンボーンコンペティション、第2位入賞。WASBE(世界吹奏楽大会)にIYWOとして参加。東京文化会館主催、新進音楽家デビューコンサートに合格、出演。PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)に正式メンバーとして参加。第1回大阪トロンボーンコンペティション、アンサンブル部門第3位(1、2位なし)入賞。これまでにトロンボーンを藤澤伸行、伊藤清、栗田雅勝、ピーター・サリバン、ペル・ブレヴィグの諸氏に、室内楽を和田美亀雄、杉木峯夫、稲川榮一の諸氏に師事。日本トロンボーン協会常任理事。
ひとこと
『今後も頑張って参ります!ぜひ聴きにいらしてください。』
東京藝術大学附属高校を経て、同大学音楽学部卒業、同大学院音楽研究科修士課程修了。音楽学部在籍中、安宅賞受賞。第7回日本管打楽器コンクール入選。
New England Conservatory(Boston) Contemporary Improvisation Department Certificate Program修了。東京芸術大学音楽学部管弦楽研究部(現:芸大フィルハーモニア管弦楽団)に所属、退団後は留学先での経験を生かし、ユダヤ音楽、ラテンなどのアンサンブル、CD録音に参加した他、お能や邦楽器との共演など多岐に渡って活動。舞台音楽にも現在に至るまで長きに渡って携わる。
和田光世氏とのDuoで第5回現代音楽コンクール「競楽」第3位入賞。有賀誠門氏に師事。https://www.youtube.com/watch?v=_HzQdqfLLiM
ひとこと
『毎度「バチの持ち替えも楽器間の移動も間に合わない」「このテンポでは弾けない」などと言いながら譜読みをしておりますが、今後も自分の限界を決めつけずに精進してまいります!』
東京芸術大学音楽学部器楽科卒業、同大学院音楽研究科修了。在学中に安宅賞受賞。1972年「パーカッショングループ72」の結成に参加。1980年パリ国際現代音楽コンクール打楽器部門で第2位入賞(1位無し)。神奈川フィルハーモニー管弦楽団、藝大フィルハーモニア管弦楽団に在籍し、エリザベト音楽大学、大分県立芸術文化短期大学音楽科で後進の指導に携わった。現在大分県立芸術文化短期大学名誉教授、及び「パーカッショングループ72」
のメンバー。
ひとこと
『発足当時からのメンバーとして長く活動して来たが、今後は今まで以上に1回のコンサートに集中して演奏に取り組みたい。』
東京藝術大学、パリ国立高等音楽院(満場一致の首席)卒業。第3回オルレアン20世紀音楽国際ピアノコンクール第1位受賞。アンサンブル・アンテルコンタンポランのアカデミーに参加。ソロ・室内楽奏者としての活動、特に初演作品に多く携わるほか、ソロを含むCD多数リリース。第49回と第51回レコードアカデミー賞(現代音楽部門)受賞。東京シンフォニエッタピアノ奏者。東京藝術大学、同附属音楽高校、東京音楽大学、日本大学芸術学部講師。
ひとこと
『作品の持つ力を最大限に引き出せるような演奏をシンフォニエッタのソリストたちと残していきたいと思っています。』
桐朋女子高等学校音楽科を経て桐朋学園大学、ジュリアード音楽院を卒業。山本幾子、久保田良作、川崎雅夫、D.ディレイの各氏に師事。バロックから現代までの幅広いレパートリーでソロ及び室内楽奏者として活動を展開、またabchambermusicワークショップの講師をはじめ、室内楽の指導にも力を注いでいる。カントゥス・クァルテットメンバー、一般社団法人横浜音楽文化協会会員。1995年N.Y.日系人コンクール優勝、併せてDr.Shinya音楽賞受賞。所属する東京シンフォニエッタの活動により2010年第10回佐治敬三音楽賞、及び2015年第84回日本音楽コンクール作曲部門委員会特別賞を受賞。
ひとこと
『尊敬するTSメンバーのみなさまと共に、作品の美しい本質にこれからも臨み続けて参ります!』
東京藝術大学附属音楽高等学校を経て、同大学器楽科卒業。東京文化会館新進音楽家デビューコンサート出演。東京都交響楽団入団の後、スペインの音楽祭を機に東京シンフォニエッタのメンバーになりフランス、オランダ、エジプト、など各地の音楽祭に出演。糀場富美子作曲、無伴奏ヴァイオリンのための「ルブリョフの扉」を初演。西村朗作曲、2台バイオリンのための「ラティ」日本初演。これまでに、足立佳代子、田中千香士、澤和樹、清水高師の各氏に師事。現在東京都交響楽団団員。東京シンフォニエッタ、ローズタウントリオメンバー。
ひとこと
『作曲家の思いを音にこめて!』
東京藝術大学、ジュリアード音楽院を経てロータス・カルテットのメンバーとして欧州で研鑽を積む。第38回全日本学生音楽コンクール全国1位、第56回日本音楽コンクール入選、第2回N.Y.ソリストコンクール入賞、第1回大阪国際室内楽コンクール3位入賞。1997年、99年、2015年日本音楽コンクール審査員特別賞受賞、東京シンフォニエッタメンバーとして佐治敬三賞、レコードアカデミー賞などを受賞。2008年東京シンフォニエッタ第21回定期公演のリゲティ協奏曲でソリストを務め、高い賛辞を得る。2010、11年サントリーサマーフェスティバルにソリストとして出演。また紀尾井ホール室内管弦楽団メンバーを務める傍ら、コンサートミストレス、首席奏者などとして活動中。
これまでに近藤フミ子、原田幸一郎、小栗まち絵、D.ディレイ、川崎雅夫、清水高師、R.ブレンゴラ、メロスSQ、アマデウスSQの各氏に師事。
ひとこと
『結成から30年の音色を大切に、作曲家との生きた響きをお届けしたいと思っています!』
東京藝術大学付属高校を経て、同大学卒業、大学院修了。
浅妻文樹、ウイリアム・プリムローズ、セルジュ・コロー各氏に師事。
1999年まで東京都交響楽団在籍し首席奏者を務めた。
邦人作品、現代曲の初演も多数手掛けており1999年日本音楽コンクール作曲部門の演奏に対して、審査員特別賞を受賞。カルテット「クワトロ・ピアチェーリ」において平成22年度第65回文化庁芸術祭音楽部門大賞受賞。東京シンフォニエッタメンバー。第10回佐治敬三賞受賞。室内楽、ソロ、オーケストラと幅広く活動。
愛知県立芸術大学名誉教授。東京音楽大学特任教授。名古屋音楽大学客員教授。
ひとこと
『TSで新しい刺激を受けています。現代音楽に病みつきです。この刺激がたまりません!』
山口県出身。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学大学院室内楽科ヴィオラ専攻修了。数多くの国内オーケストラにおいて客演首席奏者を務める。現在、東京藝術大学講師。藝大フィルハーモニア管弦楽団首席ヴィオラ奏者。東京シンフォニエッタ、アーニマ四重奏団メンバー。自身のユニットで豪華客船でのショーに出演するなど幅広く活動を展開。また日本を代表するタンゴヴァイオリン奏者として小松真知子&タンゴクリスタル、京谷弘司トリオ等、国内主要タンゴバンドで活躍。アルゼンチン・ブエノスアイレスに於いても公演、レコーディングを行う。
ひとこと
『素晴らしいメンバーの方々とご一緒出来ることに感謝して、一回一回の本番を大切に臨みたいと思います。』
桐朋学園大学音楽学部卒業。アーヘン音楽大学(ドイツ)を首席で卒業同大学院にて国家演奏家資格取得。在籍中アーヘン国立歌劇場管弦楽団に研修生として所属。2000年帰国。国内のオーケストラ、室内楽に出演。2008年より東京シンフォニエッタのメンバーとして、サントリー財団サマーフェスティバル、ガウデアムス音楽週間(オランダ)、ラジオフランス主催特別公演(フランス)に参加。弦楽四重奏(辻井氏、森園氏等)でロッシーニのソナタ6曲をCD発表。これまでに、山崎伸子氏、R,メッツマッハー、E,ヴァイスベンガー、室内楽を岩崎淑氏、岩崎洸氏に師事。
ひとこと
『作品を最大限に理解して楽しみたい。』
東京藝術大学、ベルリン芸術大学卒業。
文化庁在外研修生としてドイツ、カールスルーエ音楽大にて研修。
第50回日本音楽コンクールチェロ部門3位入賞。長年にわたり、新日本フィルハーモニー交響楽団の首席奏者として歴代の指揮者のもと、オーケストラを支えた。また室内楽の分野でも、エルデーディ弦楽四重奏を結成、30年以上にわたり活動を続けた。2011年、新日本フィルを退団、その後2024年3月まで愛知県立芸術大学教授として後進の指導に携わる。現在、東京藝術大学、愛知県立芸術大学、武蔵野音楽大学非常勤講師。大阪フィルハーモニー交響楽団客演首席奏者。東京クライスアンサンブルメンバー。エルデーディ弦楽四重奏団よりCD多数リリース。2022年ベートヴェン、チェロとピアノの為の全作品CDをリリース。
ひとこと
『現代音楽は知的好奇心への刺激がたまりません。これからもチャレンジしていきます!』
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加賀ひとみ
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| 助演 |
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